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カマーバンドとは?使い方や歴史について

      2015/10/25

かつてはタキシードの三種の神器

カマーバンドをつけた新郎の写真

タキシードといえば腹巻きのようなカマーバンドを思い浮かべる方も少なく無いと思います。現在では機能性よりも、装飾的なデザインとして扱われるようになったこちらのアイテムですが、このカマーバンドを何故使っていたか、またその歴史にも迫ってみたいと思います。

カマーバンドの発祥はラクダ乗りのキャラバン隊

新郎が使うカマーバンドの写真

カマーバンドの元祖は、ラクダに乗り砂漠を渡る商人(キャラバン)が腰に巻いた帯の布と言われているそうです。銀行や財布などが無かった当時、商人達は腰に巻いた布の中にお金を入れていました。この布はウルドー語で「腰」の意味の「kammer」と呼ばれ、中近東~東欧諸国の民族衣装となりました。

カマーバンドはインドの暑さで生まれた?

19世紀の後半頃は、タキシードの中にベストを着るスタイルが主流で、今のスーツと同じでした。しかし、当時イギリスが統治していたインドに駐留中のイギリス将校達は、年間を通して、暑いインドの気候に耐えかねて、インド人が使用していた幅の広い帯をベストの代わりに着用したと言われています。これがカマーバンドの発祥とのこと。そして、先ほどからスペルも変わって英語のバンドを意味する現在の「Cummer+bund」として定着していきました。

カマーバンドの着こなし-ベルトを使ってはいけない

カマーバンド着用の際には、ベルトは用いません。必ずサスペンダーを使います。理由は腰回りをすっきりと、ウエストを格好良く見せる為です。そもそもタキシードはその人専用にオーダーで作る文化なのでズボンが落ちないようにするという用途は必要ありませんでした。ヒダは上向き(指が、上から折込んだヒダの間に入ります)に、おへその位置にズボンの上からカマーバンド巻いて、留金を掛けるのが着こなし方法です。

すっきりと魅せるという効果があり

後身頃に余分な生地が無いので、舞踏会などで踊っている時の後姿はすっきりと格好良く、着心地も背中まである従来のベストに比べて、遥かに快適でした。

カマーバンドは元々チケット、コイン入れだった

本来カマーバンドは貴重品を入れるために誕生したものです。「Cummerbund」として定着した後も、ひだをポケット代わりにし、オペラに行く時にはそこにチケットを挟んだり、カジノで遊ぶ時にチップやコインを入れる習慣があったからと言われています。

現在カマーバンドは??

省略可能なアイテムとしてタキシードでは認められているようです。ファッション誌などでは付けないルックなども多く見受けられます。クラシックにこだわるなら着用するのもありでしょう。

参考:オーダータキシード.net その他のアクセサリー

 - タキシードの小物